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一橋大学 ソーシャル・データサイエンス学部・研究科

FACULTY

教員紹介

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谷田川 達也 TATSUYA YATAGAWA
ソーシャル・データサイエンス研究科 准教授
専門分野
コンピュータ・グラフィクス
三次元形状処理
画像情報処理
INTERVIEW

インタビュー

ソーシャル・データサイエンス学部・研究科の魅力
まず本学部の最大の特徴はデータサイエンスを何に応用するのか、という目的意識がはっきりしている点だと思います。通常の理工系学部では、どの学年で何を教える、というのがある程度決まっていて、その意味で、それを何に使うのか、という目的意識を持たないままに、講義を受けてしまう部分が少なからずあるでしょう。その点、本学部は社会科学の問題にデータサイエンスを応用する、と言い切っており、その応用について学ぶ講義も多数開講されています。その意味で、それが合う合わないはともかく、データサイエンスを何に使いたいのか、という目的意識は否が応でも醸成されていくはずです。また、先生方を見てみても、社会科学系の先生から私のような理工系の先生までが幅広く集まっており、自分がやりたいことが一度決まれば、それを幅広く受け入れられる環境もあります。このように、学生生活を通して、自分の目的について広い視野で考え、最終的にそれを深めていけるという点が本学部の魅力だと思っています。
ソーシャル・データサイエンス学部・研究科で進めたい教育・研究
私自身が完全な理工系出身ということもありますが、一橋大学が「社会科学系の大学である」ということをあえて意識せず、データサイエンスや情報科学の本質的な部分をしっかり学び、それを個々人が取り組みたい研究テーマにつなげていけるような教育・研究機関になると良いと思っています。その点、入学される学生さん方は、普通の情報系学部の勉強と、社会科学の勉強の二つに本格的に取り組まねばならず、その分、単なるデータサイエンス学部に入学するよりも、苦労も多くなるかもしれません。例えば、通常の情報系学部であれば、いわゆるコンピュータ・アーキテクチャやオペレーティング・システム、コンパイラなどに関する講義もあるでしょうが、本学部に入学した場合には、必要に応じてそのようなことも自分で勉強しなければならないでしょう。ですが、そのような苦労を顧みずに、ソーシャル・データサイエンスという枠からも飛び出して、新しい分野を切り開いていけるような人材が育成できれば良いと思っています。

■学部ゼミナール紹介
私のゼミでは、画像や三次元形状などの目に見えるデータを「計算機処理」することで、産業支援や新たな価値創造を目指した研究活動を行います。この点、いわゆるデータ「分析」とは異なる点に留意ください。研究内容については、強くテーマを制約することはせず、皆さんの興味に合わせて柔軟に設定します。特別な予備知識は必要ありませんが、学部1・2年生の間に数学やプログラミング等の科目を履修しておくと役に立つと思います (必須ではありません)。上記のようなテーマに関心があり、研究活動に意欲的な方であれば、どなたでも歓迎いたします。
MESSAGE
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MESSAGE
学生へのメッセージ
現在は、データサイエンスやAIがもてはやされすぎているところがあると感じており、例えば、それを勉強しさえすれば良い就職につながりそうという考えから、データサイエンス学部に興味を持たれる方も多いかもしれません。ただし、データサイエンスというのは、あくまでツールであり、そのツールを使って、自分が何を実現したいのか、ということは入学前によく考えてほしいと思います。例えば、データサイエンスを使って病気の患者さんを救いたいのか、製造業の手助けをしたいのか、それとも政治的な意思決定や経済予測をやりたいのか。それによって、本学部・研究科は良い選択肢にも悪い選択肢にもなり得ると思っています。もちろん私自身は理工学系の研究に従事しているので、そのようなことをやりたい学生さんは大歓迎ですが、その中でも社会科学的な視点を活かして新しい問題を解決したいという方は本学部で大きく成長できるのではないかと思います。
CLASS

担当授業科目

  • プログラミングⅡ
  • 画像処理
  • PBL演習A
  • (院)機械学習発展(実践)
RESEARCH

研究内容

研究サイト
私の専門であるコンピュータ・グラフィクスは、日本では、いわゆるテレビゲームや映画などの狭い応用範囲でしか適用できない技術であり、その意味であまり役に立たない分野だと考えられているかもしれません。ですが、コンピュータの中であらゆる実世界の現象を扱う、というコンピュータ・グラフィクスのゴールを考えれば、その応用範囲は実世界にあるもの全て、ということになります。私はその中で、実世界にあるものの形や質感をよりよく計測するためのデータ処理技術や、計測した実世界の対象を現実のものらしく可視化するための計算モデルに関する研究をしています。これらの分野は非常に高度化が進んでいる分野ではありますが、私の研究では、あえて、みんなが知っているようなシンプルな理論や技術を基本として、使い方次第で非常に広い応用が得られるようなものを目指しています。
キーワード
  • 画像・動画編集
  • 三次元形状編集
  • 物理ベースレンダリング
  • コンピュータ援用設計
  • 三次元深層学習
  • 深層生成モデル
  • 自己教師付き学習
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