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一橋大学 ソーシャル・データサイエンス学部・研究科

FACULTY

教員紹介

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小町 守 MAMORU KOMACHI
ソーシャル・データサイエンス研究科 教授
専門分野
計算言語学
自然言語処理
人工知能
INTERVIEW

インタビュー

ソーシャル・データサイエンス学部・研究科の魅力
一橋大学 SDS 学部・研究科は、ソーシャルサイエンスとデータサイエンスの両方を俯瞰した、学際的かつ国際的な世界トップレベルの研究環境です。学部では社会科学科目とデータサイエンス(統計・情報・プログラミング)科目それぞれを履修します。データサイエンス科目は SDS の専任教員による専門的かつ高度な理工系の内容を学ぶ一方、社会科学科目は本学の他学部の先生方の授業を受け、さらに他学部の科目も履修することが推奨されているので、社会科学を深掘りすることもできます。国立キャンパスという空間に学部から大学院まで揃っているので、高度な内容に興味があったらすぐ最先端に触れられる、というのも大きな魅力ですし、逆に大学院生が学部生の授業に出たりすることもできます。大学院は他分野から来る人でも大丈夫なように事前教育プログラムもありますし、基礎もフォローしつつ専門性を高めてスペシャリストを養成する場となっていて、学際的な環境に身を置きたい人には「ここしかない」と思えるオンリーワンの環境です。
ソーシャル・データサイエンス学部・研究科で進めたい教育・研究
私は「AI・情報」分野にいるので、人工知能に関する様々な課題を工学的にどのように解決していくか、ということを重視して研究をします。人工知能分野は日進月歩で、毎年どころか毎月、毎週のように新しい技術が開発・発表されていますが、そんな中でも何十年も変わらないような根本原理を発見したり、先駆的な研究を手掛けて後に発展していくような大きな研究を育てていきたいです。特に、世の中を変えていくためにはどのように動いていけばいいか、ということを意識しつつ、国際的な取り組みをしたいと考えています。また、人工知能技術が発達していくに従って、技術そのものをブラックボックスとして活用することが増え、逆説的ですが人文社会科学の知識がさらに重要になっていくと予想しています。SDS 学部から大学院に進学する学生だけでなく、他大学で学んだ学生も大学院では広く受け入れ、多様な人が研究する環境を作ろうと思っています。

■学部ゼミナール紹介
私の学部ゼミナールでは、計算言語学・自然言語処理に関する研究を行います。直近では言語生成の評価や言語資源の構築に関するプロジェクトを推進しており、社会科学的な課題も見据えた研究に取り組んでいます。言語に関して興味のある人(英語や日本語以外の言語にも知識があったり、外国語科目として履修するなど関心が高い人)を歓迎します。留学生や社会人(スタートアップ含む)経験者等、研究室に多様なバックグラウンドや属性を持った人がいるようにしたいと思っています。3-4年次に留学したいという人もご相談ください。また、ゼミ配属に当たって必須でありませんが、3-4年次の研究で必要となる知識なので、「情報・AI科目」「プログラミング科目」については広く履修しておくことをお勧めします。
MESSAGE
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MESSAGE
学生へのメッセージ
私自身は文系出身で、哲学や歴史学を学び、学部時代は独学だったコンピュータサイエンスの知識を深めるべく大学院で理転したので、文理両方の文化を大事にしたいと考えています。自分が高校生のとき、こんな学部があったら行きたかった! 自分が大学生のとき、こんな大学院があったら行きたかった! 自分自身がそう思うような環境を作りたいと思っています(ちなみに、自分が高校生や学部生のときに SDS があったら行きたかったです)。理系の人には文系の教養を、文系の人には理系の知識を、そしてどちらの学生も自ら調べ自ら考え自ら行動し、積極的に外の世界と繋がっていく行動力を身につけていってほしいです。国立の落ち着いた空間で、のびのびと自由闊達な議論を教員や先輩・同級生・後輩たちとして、大きく世界に羽ばたいていってください。皆さんが世界をリードする立場になって、いろんな土産話を聞かせてもらえることを楽しみにしています。
CLASS

担当授業科目

  • プログラミングⅠ
  • アルゴリズム
  • 自然言語処理
  • (院)ソーシャル・データサイエンス特論
RESEARCH

研究内容

私の専門分野は計算言語学・自然言語処理で、言葉で何が書かれているかをコンピュータで理解したり、あるいはコンピュータを使って翻訳や言い換え・要約のような文章を生成したりする、という研究をしています。2010年代以降、深層学習を用いた手法が自然言語処理で広く使われるようになり、それまでの統計的な手法と比べて格段に流暢な文章を生成することができる、ということで、あっという間に代表的なアプローチになりました。一方で、生成された文章の品質を推定することが難しい、ということが明らかになっており、私はさまざまな観点から人間の書いた文章や自動生成された文章の品質を評価する、という研究に取り組んでいます。また、言語の意味とはなんだろうか、という問いに答えることをライフワークと考えており、単語の意味の通時的な変化や共時的な変化のモデル化を行い、私たちが言語の意味をどのように理解しているかに興味があります。
キーワード
  • 深層学習
  • 言語生成
  • 品質推定
  • 教育応用
  • 機械翻訳
INTERVIEW

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